自然治ゆ力の根源
人間の身体は、小さな細胞によって形成されています。成人の細胞の数は、約60兆あるといわれています。
そのおおもとを辿れば、元はたった一個の細胞なのです。母親の胎内に宿った1個の細胞が、2つに分裂し、4つになると、次々に細胞分裂を繰り返し、やがて赤ちゃんとなって生まれてきます。
生まれてきた後も細胞分裂を続け、幼児期、少年期を経て、成人になるまでの過程で、一つの細胞だったものが約60兆個もの細胞にまでなっていくのです。
もちろん成人した後も、細胞は日々分裂を繰り返しています。
私たちの身体は、絶えることなく古い細胞が新しい細胞に入れ替わることで、生命を維持しているのです。
その意味では、新しい細胞の再生産が、常にみずみずしい生命の活力を与えているといえます。
それが生命の不思議なメカニズムの根源なのです。
私たちの身体は、どんなに長く生きる細胞でも、3~7年ほどで、すべて入れ替わってしまうといわれています。
血液に含まれる赤血球などは、100日前後で新しい細胞と入れ替わっているのです。
もっと激しく生まれ変わるのは胃壁や腸壁の細胞で、これらはわずか4、5日で生まれ変わるのです。
しかし、それ以上に活発に分裂・増殖の新陳代謝を繰り返す細胞があります。
それが、前に述べたマクロファージやリンパ球、プラズマ細胞といった免疫細胞です。
それらは、なんと毎秒20万個という膨大な速さで再生産が繰り返されているのです。
身体のいたるところにリンパ組織はありますから、それくらいの速度で分裂・増殖を繰り返さないと必要量の確保ができないということなのでしょう。
その細胞分裂には、たくさんの栄養と酸素が必要になります。それを運ぶのが血液なのです。
ご存知のとおり、私たちが食べる食事の栄養素は、胃や腸などの消化器官で分解・吸収され血液に取り込まれていきます。
肺で吸収した酸素も、同じように血液に取り込まれるのです。
そして、まるでくもの巣のように全身をくまなく走る血管によって、身体のすみずみの細胞にまで運ばれていくのです。
常に血液から充分な栄養素と新鮮な酸素が供給されていれば、人間の身体の細胞はいつもみずみずしく新陳代謝を行ない、さらに免疫細胞も力強くそのパワーを発揮し続けることができるのです。
その意味で、自然治ゆ力の根源は血液にあるといえます。


















